親知らずの移植について 保存が難しい状態の歯があり、親知らずが残っている場合には 親知らずの移植が可能な場合があります。 ただ、親知らずの移植は誰でもどんな状態でも可能なものではなく、 移植する親知らずがほぼ健全な状態で抜歯可能なこと。 そして移植される側の骨の状態が健全であることが条件になります。 そして、歯牙の移植にはいくつかのプロセスがあります。 移植のプロセスについては下記を参照してください。 当クリニックでは年間約20例の患者様に親知らずの移植治療を行っております。 一般的に移植の成功率は60%から70%という報告がありますが 当クリニックで移植歯が生着する成功率は約90%以上となっております。 親知らずの移植症例 移植の症例です。 左下の7番(第2大臼歯)が保存不可能なため、左下の親知らずの移植を計画しました。 親知らずの移植直後 ただ、第2大臼歯の根尖部に透過像があることから、まずは7番を抜歯して一ヵ月後に親知らずを移植しました。移植後はワイヤーで移植歯を一か月間固定します。 親知らずの移植後一か月 移植してから約一か月後にワイヤーによる固定を除去します。 移植歯の根管治療 固定を除去したら移植した親知らずの根管治療を行います。 根管治療が終了したら次に歯冠修復を行います。 移植歯の歯冠修復 歯冠修復が終了したデンタルエックス線写真です。まだわずかに根尖部に透過像が認められますが動揺はほとんどありません。 移植してから約1年後の状態 移植を終了してから約1年後のデンタルエックス線写真です。 根尖部の透過像も消えて歯根膜らしき像が認められます。動揺はなく経過良好です。 今回の症例はサイズも湾曲も非常に適合したので骨植も良く、 通常の歯と同様に問題なく機能しております。
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