口腔外科専門医とは

(社)日本口腔外科学会は、日本歯科医学会の専門分科会の1つです。またその日本歯科医学会のなかでも最大規模であり、これは国際的にも米国口腔顎顔面外科学会に次ぐ世界第二位の専門学会です。日本口腔外科学会の専門医制度は、わが国における歯科関係の学会としては、もっとも古い歴史を有しており、研修カリキュラムにより6年以上の口腔外科に関する研修(手術や入院管理)を受けた者が、申請し試験に合格してはじめて(社)日本口腔外科学会認定 「口腔外科専門医」となります。さらに指導医は専門医として指導実績をあげた者が
資格を得ることができます。


以下(社)日本口腔外科学会のHPより抜粋

専門医制度

  本学会専門医制度は、1973年(昭和48年)に口腔外科学の専門的知識と
  経験を有する歯科医師または医師の養成と、
  口腔外科医療の発展と水準の向上をはかることを目的として発足し、
  1980年(昭和55年)8月の第1回認定から2012年(平成24年)4月までに
  2056名の専門医が認定されております。

  2003年に専門医を認定する機構を根本から見直すべく、
  専門医制度検討委員会を立ち上げ、2004年10月に新専門医制度規則を、
  2005年10月に同委員会規則および施行細則を施行しました。

  新規則は資格条件や審査について、より臨床に重点を置くもので、
  研修カリキュラムを見直し、試験科目に実地審査を採用いたしました。

  この新規則による最初の専門医認定は2008年より始まりました。



■専門医について

口腔外科専門医の取得のためには、歯科医師(医師)免許取得後、初期臨床研修を修了してから6年以上、学会認定の研修施設(准研修施設)に所属し、口腔外科に係わる診療と学術的活動に従事して一定以上の実績を有することが必要条件となります。

口腔外科専門医の資格は、@申請書類審査、A筆記試験・口頭試問、B手術実地審査の3段階を経て認定されます。特に、手術実地審査は、試験官が申請者の口腔外科手術を実際に見学し、その手術能力を判定するものです。

また、専門医の資格は5年ごとに更新する義務があり、期間内に一定の研修実績を上げることが必須となっています。口腔外科専門医は、資格取得後も継続的に学識を高め、診療技能の向上に励むことが求められている訳です。



■指定研修機関について

専門医を養成する施設が指定研修機関で、専門医を目指す口腔外科医の教育・研修指導を行うのが指導医です。



■指導医について

口腔外科指導医は、若手口腔外科医の診療・研究活動を指導するに相応しいと認定された者に対し付与される資格です。その申請資格としては、初期臨床研修を修了後12年以上、口腔外科専門医取得後3年以上の研修期間を経て、口腔外科に係わる豊富な診療経験と学術的活動の実績が要求されます。

口腔外科指導医の資格は、申請書類審査と手術実地審査・面接の2段階を経て認定されますが、指導者としての良識ある人格を兼ね備えていることも審査されます。また、指導医の資格も、一定の指導実績を前提として5年ごとに更新する義務があります。